レベル1ー3

珍しく施設から電話が入る。
夜勤入りで仮眠中。

一瞬訳が分からなくなる。
「色が悪くて、チアノーゼが、色が悪くて」

要領を得ず
レベルを聞く。

少しほっとする。
意識はある。

それからが長かった。
検査結果を待つ間に
職場に連絡し、夜勤助っ人頼む。

ERでの雑談
ましてやスタッフ間の笑い声
如何なものかと思う。

3時間ほどかけて
ようやく診断を受ける。

右肺下葉肺炎
これに対しては抗生剤を投与。

6cmほどの大動脈解離。
手術適応だが、全身状態が悪いことと
年齢的に手術は除外される。

破裂した時は助けられない。
どうしますか?

こんなことを
父が寝ているベッドの真上で話される。

少しココロが引く。

「先生、場所を変えてもらえませんか?」

結局、病棟に辿り着くまでに5時間かかる。
ERにいた時よりえらそうな感じが
気になりながらも
「明日も来るね」と声をかけ帰る。

帰ってすぐ電話。

酸素濃度MAXにしても
サチュレーションがギリギリで
冷や汗もかいている
また変化があったら連絡しますと。

胸が詰まる。
いろんな後悔も押し寄せる。

soraai

幸せのキオク / photo by こねぎ

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