後から後から想うこと

親戚の通夜で
数ヶ月ぶりに義姉に会う

すぐ帰る?
珈琲飲みに行こう

カレはわたしと暮らして
幸せだったのかな

カレは自分の子でもない
わたしの子を育てただけの人生
幸せだったのかな

25年間の暮らしに
後悔が溢れる

義姉は
珈琲が飲みたかったわけじゃない


血の繋がりがないからこそ
気付けたこともあったでしょう

血の繋がりがないからこそ
感じる幸せもあったでしょう

子供たちは
お父さんには感謝しかないと言ってたよ

義兄もまた
初めてお父さんと呼ばれた日のことを
きっと
忘れはしなかっただろう

それが全てでしょう

子供たちが流した涙から
兄の暮らしが見えてくる

悲しいとか寂しいとか
そんな言葉じゃ現せない

そんな気持ちなんだと

義姉の目から涙、こぼれる



soraai

幸せのキオク / photo by こねぎ

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